Introduction
アセタケとは?
アセタケ…こんなにも不遇な扱いを受けているキノコは少ない。
食べられる種は無く、多くがムスカリンという食べると涙と唾液、そして大量の汗が吹き出す毒を含む。だからアセタケ(汗茸)と名付けられたらしい。おまけに臭いのも多いとくれば、キノコハンターには当然見向きもされない。そればかりか、キノコ愛好家たちにさえ、その同定の難しさから「見て見ぬふり」をされがちなのだ。
でもその実態は、都会の公園でも良く見かけるとても身近なキノコの仲間。国内で確認されているものだけでも100種類を軽く超え、毎年新種や新産種が報告され続けている。見た目だけではなかなか区別がつかないけれど、じっくり観察すると個性が少しづつ見えてくる。顕微鏡下の姿は意外な個性で溢れてくる。運よく種名にまでたどり着けた時には、難しいパズルを解いた時のような気分になれる。また、アセタケにはトマヤタケ(苫屋茸)という別の呼び名がある。傘の表面が細かい繊維状で中央が突出する形となるのを、苫屋(苫葺きの小屋)に見立てた、なんとも風情のある名だ。
そんなアセタケについて、兵庫県周辺に産する種を中心に調べています。初めてアセタケの切片を顕微鏡で覗いたのは何年も前のこと。それから全然進歩がないのが情けないですが、自分の勉強と記録のメモ代わりに、このWebを作成することにしました。
なんといってもアセタケですので、きっと同定の間違いも沢山あると思います・・・いえ、あります!のでご了解下さい。また、何かお気づきの点などがございましたら、mailなどで教えていただきたく、どうかよろしくお願いいたします。
お知らせ
胞子測定講座(1/14@大阪市立自然史博物館)の参加者は、以下の実習用画像ファイルをダウンロードしてください。
PhotoRuler Version 1.1.3 をリリースしました。
ご自由にダウンロードしてお使いください
写真に撮った物のサイズを測定するために使えるツール・ソフトを開発しました。
顕微鏡写真から胞子やシスチジアなどのサイズを測定するのに便利なようにデザインしていますが、基準となる長さが分かれば、子実体の大きさなど何にでも使えます。
PhotoRuler1.1.3.zip
実行環境: Windows XP, Vista, 7 (.NET Framework 2.0以上)
使い方など、詳しくはこちらをご覧ください。