PhotoRulerの使い方 for ver. 1.0.0
2010/4/2
by
Seishi Onishi
変更・追加は青字で表記。
0). はじめに
本ソフトは、そもそもは、菌類研究者などが、顕微鏡撮影をした画像から、胞子やシスチジアなどの大きさを効率よく計測する事を目的で作られていますが、画像ファイル上、もしくは、画面表示できるものでしたら何でも測定できるように現在は改良されています。本ソフトの開発は、VisualStudio
C# 2008 Express Edition を使用して行っています。そのため、実行環境として .NET Framework 2.0が必要ですので、導入されていない方は、http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=0856EACB-4362-4B0D-8EDD-AAB15C5E04F5
より、ダウンロードして導入してください。
なお、不具合報告、質問、助言などは、candycap@inocybe.info
までお願い致します。
1). ルーラーの基準長の設定
a. 同じ倍率で撮影した対物ミクロメーターの画像ファイルを、Drag&Dropして読み込ませ、 PgUp/PgDwnキーやマウス・ホイールで、ちょうどよいズームに設定する。
b. ルーラーの始点をクリックする。
c. 線が引かれるので、終点をクリックする。
d. 平均値を使いたいときには、b,cを繰り返す。
e. "Configure"->"Set Reference"で、Pixelsの欄に測定した基準長の平均値が基準Pixel長として入る。
f. 測定した基準長を”Length”に入力する。たとえば基準長が20μmなら20と入力する。
g. 以上が終わったら、Clear (Edit menu)で測定値を消す。
なお、以上の作業は、以前に測定した基準Pixelを使う場合には直接数値を入力する。
また、Saveした設定をLoadしてもこの値が戻るので、対物レンズごとに記憶させておくと以上の作業が省略出来る。
2.1)サイズの測定 (画像を読み込ませる場合)
a. 1).のルーラーの基準値を設定する
b. 測りたい対象の画像ファイルをドラッグ&ドロップして読み込ませる。
c. 長さと幅の2つのパラメータをセットで測定する場合には、[Configure]->[Columns]->[Number
of Cols] の値を2にセットする。
d. 測定モード[Configure]->[Measure Mode] を選ぶ。( 8)を参照)
e. 対象が測りやすい大きさになるようズーム9)する。
f. 始点をクリックすると線が引かれるので終点をクリックすると長さを測定し、リストに追加される。
g. 折れ線で測定したい場合には、中間点でダブルクリックを続けると、折れ線長を測定できる。最後にクリックすると終点となる。
h. 始点や終点のクリックに失敗した場合は、Escキーを押すとやり直しができる。
i. 右クリックすると全体表示となるので、次に測りたい対象をマウスで右クリックすると元の拡大表示に戻る。
j. f- iを繰り返して測定する。
2.2)サイズの測定 (フォームを透過モードにして測定する場合)
a. 10).不透過率を設定し、 1). 基準長を測定し設定する
b. [Configure]->[Columns]->[Number of Cols] をセットする。
c. 測定モード[Configure]->[Measure Mode] を選ぶ。( 8)を参照)
d. 画面に測りたい対象を画面に表示し、その上に透過にしたPhotoRulerの測定画面を配置する。
e. 始点をクリックすると線が引かれるので終点をクリックすると長さを測定し、リストに追加される。
f. 折れ線で測定したい場合には、中間点でダブルクリックを続けると、折れ線長を測定できる。最後にクリックすると終点となる。
g. 始点や終点のクリックに失敗した場合は、Escキーを押すとやり直しができる。
h. d - g を繰り返して測定する。
3). 測定結果のコピー
2.で測ったデータは、[Edit]->[Copy]で、クリップボードにコピーされるので、Excelなどを開いてペーストする。
なお、Edit menuは、リストボックス上で右クリックしても出すことができる。
4). 測定データを消す
a. 消したいデータをマウスで選択して Deleteボタンを押す。
b. 全データを消したい場合には、Clearボタンを押す。
c. 直前の測定は、Esc/Delete Keyでも消すことが出来る。
5). 測定データ小数点以下の出力桁形を指定する
[Configure]->[Columns]->[Decimal Places] で選ぶ。
初期値は、小数点以下2桁
6). 基準長や測定モードなどの設定をファイルに保存・読み込みをする。
設定の読み込み: File menuのLoad Settings menuを選び、ダイアログで読み込みファイルを指定する。
設定の保存: File menuのLoad Settings menuを選び、ダイアログで書き出しファイルを指定する。
7).測定線の設定 ([Configure]->[Lines] メニュー)
a. Draw Lines : チェックを入れると、測定ラインが表示される。
b. Line Color : 線の色が指定できる。
c. Numbering : チェックを入れると、線の番号が表示される。
8).測定モードの設定 ( [Configure]->[Measure Mode] メニュー )
Measure Mode を選ぶ。
Free Line : クリックしたところを始点・終点として自由線を引くモード。
Orghogonal : 直交する2線をペアとして長さを測定するモード。最初に引いた線に直角の線を次の始点から引く。
Rectangle : 長方形で測定するモード。
9).画像の拡大・縮小
PgUpキーで拡大し、PgDwnキーで縮小する。もしくは、マウス・ホイールを回転する。
拡大率は、10%〜最大(1000% or 幅6400dot) まで。
なお、画像を読み込ませない測定では、拡大率は100%固定で変更できない。
画像上にマウス・ポインタがある状態では、可能な限り現在の画像位置を保持しながら拡大・縮小する。
右クリックする度に、全体表示と拡大表示がトグルする。
10). 不透過率の設定 [Configure]->[Opacity]
フォーム全体の不透過率を設定する。数値が低いほどより透過するフォームとなり、100%で完全不透過となる。
これを使えば、画像を読み込ませず、ビデオなど、現在画面に表示させているものの長さを測定したい場合に用いる。
なお、Ctrl+Z キーで100%に戻すことが出来る。
修正記録:
Ver. 0.5.0.0からの差分 (2009/9/16)
1. 画像を読み込ませる事なく、フォームを透過にして、画面表示上の対象を測定できる機能を追加。
2. 設定をメニューで行うようインターフェースを変更。
3. 折れ線での測定機能を追加。
4. リストボックスに右クリックメニューを追加。
5. 最大、最小、平均、標準偏差の表示を追加。
6. ステータス表示を変更。
7. ヘルプメニューを追加。
Ver. 0.4.1.0からの差分 (2009/3/14)
1. File メニューを追加し、設定のロード・セーブを移動。
2. 線に番号を入れる機能を追加。
3. 基準長の測定は、平均モードを標準とした。
4. PgUp/PgDn によるZoomも、マウス位置がなるだけ固定となるように変更。
5. 画像読み込み時に、全体が表示されるよう自動ズームするよう変更。
6. マウスの右クリックで、ズームと全体表示が切り替わるように変更。この際、マウス位置を固定してズームされるようにした。
Ver. 0.4.0.0からの差分(2009/3/8)
1. ロードする画像のサイズが変わった際の不具合を修正
2. マウス・ホイールで、拡大・縮小が出来るようにした
Ver. 0.3.0.0からの差分(2009/3/5)
1. 測定用の補助線を表示するようにした
2. 線の透過率を設定できるようにした。
3. 測定個数をステータスバーに表示
4. 不具合の修正
Ver. 0.2.1.1からの差分 (2009/3/2)
1. 測定モード2種を追加
2. Ruler平均値計算の丸めによる誤差を修正
3. 拡大しても線が太くならないように修正
4. 測定点を全て浮動小数点で記録するようにして測定精度を上げた。
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