Inocybe umbratica Quélet 1883

和名 (Japanese name): シロニセトマヤタケ (Shiro-nise-tomayatake)
Subgenus Inocybe, Section Marginatae

<資料> 香美町村岡、兎和野高原にて採取された成菌2個体 (Herb. 17)について記載

純白のアセタケで、I. geophylla v. geopylla (シロトマヤタケ)との肉眼での区別は難しい。両者の区別の詳細については、シロトマヤタケを参照されたいが、外見的には柄の全身が粉状物(柄シスチジア)で覆われる点を見れば、両者の区別が可能であると思われる。また、傘は少し青みがかった白であるものが多いように思う。
検鏡すれば、こぶ状の胞子を持つことで、容易に区別できる。

肉眼的特徴:

顕微鏡的特徴:

Spores(胞子): 角形でこぶ状突起。形の変異は大きい。7.1-9.5x5.0-6.2um (Q=1.2-1.6)

Cheilocystidia (縁シスチジア): メチュロイドで紡錘形。頂部には結晶を持つ。その回りには小型のパラシスチジアが多数見られる。

Pleurocystidia(側シスチジア): 縁シスチジアに似て多数。

Caulocystidia(柄シスチジア): メチュロイドのシスチジアとパラシスチジアが混在する。


References:
1. The taxonomic studies of the genus Inocybe (T. Kobayashi) No.114
2.Die Gattung Inocybe in Bayern No. 137
3. Fungi of Switzerland Vol. 5, No.96
4. 新菌類図鑑 No.386
5. きのこ図鑑 幼菌の会編 P.130
6. 北陸のきのこ p.114

採集地: 
 1. 香美町村岡 兎和野高原 2008/09/21 (Herb. No.17)

Latest update: 2009/02/06